初期費用0円でお店を開業する「ゼロ円起業」の中村です。
さて、今日は開業時のお金の話。
飲食店や美容室など店舗を開業する際、どれくらいの費用がかかるのか?
大きくは、お店を開業するだけで下記の費用がかかります。
●物件取得費
●内装費
●厨房機器、什器備品
●広告費
●人件費
今回は「飲食店」で具体的にどれくらいの初期費用がかかるのかを例に出してみます。
その他、美容室や士業の事務所など他業種については改めてお伝えします。
飲食店を開業する場合
物件取得費
物件取得費とは、テナントを借りる際にかかる費用です。
●前家賃:家賃の1ヶ月分
●保証金(敷金):家賃の12~24ヶ月分
●仲介手数料:家賃の1ヶ月分
(●礼金:家賃の1ヶ月分)
例えば、新橋で飲食店を始める場合。
新橋の家賃相場:約29,000円/坪です。
仮に30坪のテナントを借りる場合は、30×29,000=870,000円/月となります。
つまり、物件取得費は、
●前家賃:870,000円
●保証金:(6ヶ月分として)5,220,000円
●仲介手数料:870,000円
合計:6,960,000円
(※礼金除く)
という計算です。
内装費
居抜き(前オーナーの内装や什器備品をそのまま譲り受ける)の場合とスケルトン(内装も什器備品も何もないまっさらな状態)の場合で金額は変わってきます。
仮にスケルトンだった場合、東京での内装費の単価は約60万円/坪です。
つまり、30坪のお店であれば、
18,000,000円
となります。
居抜きの場合だと、状態により大きく金額が変わります。
汚れが少なくきれいな状態で、ほとんど手をかけずに済むのであれば数十万円で終わることもありますし、状態が悪い・自分の考えているお店の雰囲気と異なり大幅に変えるということであれば数百万~場合によってはスケルトンとあまり変わらない金額になることもあります。
厨房機器、什器備品
こちらも業態によって使用する機材が変わるので一概には言えませんが、
2,000,000円~5,000,000円
くらいは見ておいたほうがいいです。
ちなみに、飲食店の居抜きの場合、厨房機器が残っていることがありますが、その時は下記に注意してください。
●その厨房機器がどれくらい使われていないか?
●製造がいつか?
これは大手厨房機器メーカーの方に聞いた話ですが、厨房機器(電気を使うもの)は1ヶ月以上使われないで放置すると故障率が激増するそうです。また、5年以上フル稼働している厨房機器はいつ壊れてもおかしくないとも言ってました。
そのため、上記2点は必ず確認したほうがいいです。
例えば、居抜きで業務用の大型冷蔵庫が残っていたからラッキーと思ってそのまま使い始めたら1ヶ月も経たずに庫内が冷えなくなり、結局は新しい冷蔵庫を購入しなければいけなくなった。
居抜きで手に入れた製氷機がオープン直後に庫内から異臭が発生した。エアコンがすぐに使えなくなった。
などという話はよくある話です。
中古品を購入するときも注意が必要です。
中古品と言っても状態は様々ですが、安さだけに目がいってしまい、結局あとから新品を買い直したという話もよくある話です。
参考までに弊社のゼロ円起業を使うと、新品の厨房機器が中古品とほとんど変わらない価格で導入できます。
広告費
いくらいいお店を作っても、その存在が消費者に知られていなければないのと同じです。
最初からガンガン広告を使う必要はないものの、やはりある程度は広告予算を確保してお店の認知度を上げていく必要があります。
お店の戦略や規模にもよりますが、最初の数ヶ月は
200,000円~500,000円
くらいの広告予算を確保したいところです。
人件費
ここで言うと人件費は、求人広告費用とオープン前の研修時の給料分です。
ご存知の通り、飲食店での人の採用は年々難しくなってきています。
時給1,000円でも今は安い方で、外国人スタッフの採用も積極的に行っていかなければ人が確保できなくなってきています。
求人広告費用:約300,000円
オープン前の研修人件費:約250,000円
合計:550,000円
初期費用だけでこれだけのお金がかかる
ざっくりとした計算ですが、30坪のお店をお店がオープンする前の初期費用だけで、
●物件取得費:6,960,000円
●内装費:18,000,000円(スケルトンの場合)
●厨房機器、什器備品:2,000,000円~5,000,000円
●広告費:200,000円~500,000円
●人件費:550,000円
合計:27,710,000円~31,010,000円
となります。
居抜き物件で内装費があまりかからない、広告費や人件費を限りなく抑えるという場合でも、やはり約1,000万円はかかると思っていただいたほうがいいです。
融資だけでは賄えない可能性がある
これだけの初期費用をかけてお店を開業するわけですから、弊社に相談に来る方は基本的に皆さん本気で覚悟を決めている方ばかりです。
しかし、ここで問題が出てきます。
「これだけの金額を融資してもらえるのか?」
例えば、ほとんどの方が使う「日本政策金融公庫」の資料では、自己資金の9倍までは貸し出ししますとなっています。ただ、実際自己資金の9倍まで借りられる方はほとんどいません。
うまくいくかどうかわからない新規開業者に数千万円もの融資をいきなり出すというのはかなりのリスクですよね。当然、金融機関も貸し倒れリスクを少しでも減らしたいわけなので、結果初期費用全額を融資だけで賄うというのは難しくなってきます。
なので、弊社はリースやクレジットというツールを用意しているのです。
リースクレジットと創業融資、クラウドファンディングや助成金補助金を上手に組み合わせて、開業資金を確保し、開業をサポートする。そして、お店が1日でも早く軌道に乗るために必要なツールもすべて用意しているというわけです。