売上とエビフライ

ゼロ円起業の中村です。

 

今日は売上と利益について、私が思うことを書いてみようと思います。

どんなに売上が大きくても意味はない

経営をしていると、どうしても【売上】に目が行きがちですが、個人的には売上という数字はあまり意味がないと感じています。

 

例えば、下記のような2社があったとして、どちらが優良企業でしょうか?

 

  A社

B社

売上 1億円 5,000万円
(営業)利益 1,000万円 1,000万円

 

A社は売上が1億円、B社は売上が5,000万円。

利益はどちらも1,000万円。

 

売上という数字的にはA社の方が大きいですが、どちらが優良企業かというと、

 

答えは【B社】

 

ですよね。

 

A社は1億円売上があっても利益は1,000万円(利益率10%)、一方、B社は5,000万円の売上で利益は1,000万円(利益率20%)。

 

B社の方がA社よりも2倍儲かる体質です。

 

結局、売上よりも利益がどれだけ出ているのかの方がはるかに大事ってことです。

売上とエビフライ

売上はエビフライの衣みたいなものです。

 

エビそのもの(利益)が小さくても、衣(売上)1つでいくらでも大きく見せることができます。

 

でも結局は中身ですよね。

 

いくら売上が大きかろうと、肝心の利益が出てなければ何の意味もない。

 

なので、私は売上よりも利益を常にチェックしています。

 

同じエビフライでも、エビは小さく衣でごまかすのではなく、衣は薄くエビ本体は大きくというのが理想ですね。

常に利益を意識する

私は数字を見る時、いつも、

 

「これだけの売上でどれだけ利益が残っているか?」

 

を考えています。

 

もちろん、お客様に満足していただくという大前提がありますが、とは言え、利益を残していかないと生き残れないですよね。

 

特に、個人事業主やうちのようなベンチャー企業は、

 

【利益額】

 

が大事です。

 

例えば飲食店は、原価計算と経費計算をしっかりする。

 

1本のボトルで何杯分作れるのか、1杯あたりの原価はいくらか、メニュー1つあたりの原価はいくらか、水道光熱費、人件費、家賃など、1日あたりの固定費はいくらか、などです。

 

仕入れトータルでの原価を計算することも大切ですが、メニュー毎の原価計算はもっと大切です。

 

また、1日あたり固定費を計算している方は意外と少ないように感じています。

参考までに・・・

1日の固定費が計算できると、1日あたり何人目から利益が出るかが計算できます。

 

1日あたり固定費÷1客あたり平均粗利益

=1日あたり損益分岐点客数

 

例えば、1ヶ月あたりの数字が

 

売上:600万円

原価:180万円

粗利益:420万円

固定費:320万円

営業利益:100万円

客数:1500人

営業日数:30日

 

というお店があったとします。

 

1日あたり固定費は、

320万円÷30日=約10.7万円

 

1客あたり平均粗利益は、

420万円÷1500人=2,800円

 

1日あたり損益分岐点客数は、

107,000円÷2,800円=約38.2

 

このお店は

 

1日あたり39名以上

 

入らないと利益が出ない計算となります。

どんぶり勘定が悲劇を招く

原価計算や損益分岐点利益や損益分岐点客数などをきちんと計算できれば、毎日いやでも利益を意識できますよね。

 

その意識があって初めて利益は積み上がると思うんです。

 

逆に計算など一切せず、どんぶり勘定で経営をしていると、例えば、確定申告の時に税金分の支払いがなくて困ったり、一生懸命働いてるのに利益が残らないという悲劇を招きます。

 

個人であれ法人であれ、やはり自分で数字を見るということは本当に大切です。

 

そして、利益を意識した経営をするということはもっと大切。

 

私自身、これからも決してどんぶり勘定にならず、事業を数字で見るということを意識していこうと思っています。