起業したからわかる起業直後の苦労話

ゼロ円起業の中村です。

 

起業は夢があります。

創業オーナーとして、自分の理想を思い描き、それを形にしていく作業は人生で一番楽しい瞬間です。

 

一方で、初めての起業に苦労はつきものです。

今回は、私自身が創業オーナーとして経験した起業直後の苦労話をお伝えします。

 

これから起業を考えている方は

「こういうことが起こり得るんだ」

と、参考にしてみてください。

 

甘い話には裏がある

1社目を立ち上げた時の話。

 

法人登記も済み、無事社長となった私は、少しでもお客様が増えればと様々な交流会や勉強会に積極的に参加しました。

 

交流会では、先輩経営者の方々が皆応援してくれて、

「もしかしたら、思ってたより早くお客様が増えていくかも・・・」

なんて思っていました。

 

一番多かったのは「提携話」。

 

『うちと提携して、一緒に事業をやっていきましょう!』

 

という話は腐るほど聞いてきました。

 

ただ、現実はそううまくはいかず、きちんとビジネスとして付き合えた方は50人に1人いるかいないか。

 

あとは口だけで、ほぼ誰も一緒にやることはありませんでした。

 

そんな中、ある方からうちにとって好条件の提携話があったんです。

 

「これが実現すれば、うちも一気に売上があがるかも」

 

と思った私は、どの業務にも優先してその方との時間を確保して精力的に動いていました。

 

ただ、1ヶ月が経ち、2ヶ月が経っても相手方が動いているような気配はまったくなく、私だけが一生懸命動いて時間とお金だけ消費するという状態・・・。

 

結局、3ヶ月目には提携話は自然消滅し、私は身を粉にして相手のために無償で動いていただけで終わりました。

 

今思えば、いいように使われていたんでしょうね。

 

当時は本当に自分を応援してくれているんだと勘違いして、頑張っちゃいました。

 

この経験から学んだこと

応援してくれることは本当に有り難いこと。

人とのご縁も大切にしなければならない。

けれども、相手の真意を見極めるまでは必要以上に動かない。

 

代表取締役の肩書になると、これまで会ってきた人たちとはまったく違う人達と出会っていきます。

 

中には本当に心底応援してくれる方々もたくさんいます。

事実、今の会社はそうした方々に支えられて事業が成り立っているからです。

 

一方で、こちらの「必死さ」を利用しようという人も寄ってきます。

一瞬、「こんなに応援してくれて、なんていい人なんだろう!」と思ってしまうのですが、相手の真意を見極めるまではできるだけ慎重に付き合っていったほうがいいかな、と個人的には感じてます。

みるみる減る口座残高

事業をスタートする際、当然ながら私も事業計画を作り、毎月どれくらいの支出があって、どれくらいの売上が予測できるかというシミュレーションも作っていました。

 

が、

 

いざ会社がスタートすると、思いがけない出費がどんどん出てくるんです。

 

後ほど書いていますが、サイト制作を最初に頼んでいた会社が飛んでしまうという想定外の出来事でコストが2倍かかったこともありました。

 

仕事を取るために必死に各地を飛び回るものの結局思うような成果があげられなかった経験もしてます。

 

創業時あるあるで、色々と駆けずり回るほど思うような成果が出ず、結果、経費だけがかさんでいくという状態に陥っていました。

 

そうなると、当然銀行残高もみるみる減り、数万円しか口座にない状態にまでなったこともあります。

 

「不幸は重なる」

とはよく言ったもので、大きな出費がある時に限って、思いがけない出費も次から次へと出てきます。

 

当時は、そんな事が起こるとはまったく考えず、自分が想定しうる範囲内でのお金のやりくりをしようとしていたため、苦しい時期を経験することになったんだなと思います。

 

この経験から学んだこと

想定外の出費は当然あるものだと理解しておくこと。

常に余裕を持ったお金のやりくりを意識すること。

先行投資はほどほどに。

 

どんなにシミュレーションを作っても、必ず想定外の出費はあります。

それを考えた上で、資金的に余裕を持った経営をした方がいいですね。

 

でないと、私のようにどツボにはまってしまうので・・・

 

あと、先行投資はほどほどに。

もちろん、ある程度の先行投資は必要不可欠です。

 

ただし、やり過ぎるとあとあと苦労するのでほどほどに。

 

ちゃんとお客様に喜ばれる商品やサービスを提供していれば、多少時間はかかっても自然とお客様は集まってきますので。

納品直前で相手が倒産

こういうことって本当にあるんだ、と思ってしまう出来事でした。

 

1社目の会社では、美容室に特化した居抜き物件のオークションサイトを運営していました。

 

そのサイト制作を、先輩経営者に紹介していただいた制作会社に依頼しました。

 

事前に美容師の方々にリサーチをし、不動産会社も掲載を確約してもらった状態でスタートする予定だったため、収益は見込めると判断し、それなりのコストをかけて制作をしたんです。

 

製作期間は3ヶ月。

 

担当者と細かく打ち合わせをし、機能を絞り込み、美容師さんが使いやすいようなデザインでスタートできそうだと、私自身ワクワクしていました。

 

そして、納品が迫った頃・・・

 

そろそろかと思い、担当者に連絡したところ電話がつながらず・・・

 

「まあ、忙しいんだろう」

 

と、さほど気にせずにいましたが、数日経っても返信がなかったため、再度かけるもやはり出ず。

 

さすがに不安に思いはじめ、会社の電話番号に連絡したところ・・・

 

「お客様がおかけになった電話番号は現在使われておりません」

 

という自動音声の冷たいメッセージが・・・

 

ここでようやく、会社が潰れたんだ、と理解しました。

 

 

途中まではデザインも見せてもらったり、機能の詳細の説明を受けたりして担当者も丁寧に仕事をしていたので、まさかこんなことが起きるとは思いもしませんでした。

 

手元には途中段階のサイトデザインと機能をリストアップしたメモのみ。

 

契約時に手付で総額の1/3を支払い、途中でもう1/3を支払い、残りは納品後ということだったので、結局、総額の2/3を支払ったものの1円も返ってくることはありませんでした。

この経験から学んだこと

こういうこともあるんだ・・・

 

さすがにこれは防ぎようがなかった気がします。

信頼できる人からの紹介だったし、最後までそんな素振りはまったくなかったので。

 

人間不思議なもので、怒りを通り越すととても冷静になれるものなんですね。

 

結局その後、別の制作会社を自力で探し、そこに依頼してなんとかサイトをリリースすることができました。

「お金」で頭がいっぱいだとお客様は来ない

ちゃんと相手の身になって考える

誰に対しても誠意を持って接する

 

これってビジネスをする上で当たり前のことですよね。

当たり前のことだけど、創業時の売上が苦しい時とかは相手のことを考える前に売上のことが頭をよぎってしまうことがありました。

 

どうしても売上が欲しくて、お客様の立場になって対応することができなかったんですね。

 

「この案件が入れば、売上が●●円確保できる」

「これは相手にとって必要ないかもしれないけど客単価が上がるから提案しよう」

 

といったよこしまな考えで接してしまったお客様は見事に仕事にはつながりませんでした。

 

きっと、こちらのやましい気持ちが相手に伝わっていたんだと思います。

 

 

結局、この考えを持っていた時期はほとんど成約に至らなかった気がします。

この経験から学んだこと

気持ちは必ずお客様に伝わる

 

良い悪いどちらも、こちらの気持ちや考えって必ずお客様に伝わるんだな、と学びました。

 

やましい気持ちで、誠意も何もない時期はまったく決まらなかった契約が、相手のことを考え、目の前のお客様1人1人に誠意を持って接するようになってからは不思議と契約が増えてきました。

 

この経験は今もかなり活かされています。

 

創業は自分の人生を大きく左右する出来事です。

 

ゼロ円起業はその人生の大きな転換点に深く関わるので、こちらも生半可な気持ちでは対応できないんですよね。

 

1人1人に誠意を持って接し、常に相手の身になって考え、どうしたらお客様が事業を続けていけるか、どうすることがお客様にとってベストなのか、そんなことを無意識に考えられるようになったのも、この経験のおかげだと思ってます。

 

結局は、「何を提供するか」ではなく「誰が提供するか」

経営コンサルタントは世の中に山ほどいます。

 

「経営ノウハウ」と言ってもすでに世の中にあるものの組み合わせに過ぎず、正直誰がコンサルティングをしても提供する物自体に大差はないと個人的には思っています。

 

私が経営コンサルティング会社を経営していた頃、何人かのお客様にインタビューをしたことがあります。

 

「なぜ私を選んだのですか?」

 

どんな答えが出るか想像できなかったのですが、結果全員がほぼ同じ答えでした。

 

「きっと、中村さんだったからじゃないかな・・・」

 

会社が提供するものがどうこうよりも、私だからコンサルティングを受けている。

これ以上ない褒め言葉でした。

 

これって、どんなビジネスにも言える気がします。

 

例えば、私がよく行く飲食店はそこの店主がお気に入りだから通っています。

整体院も色々と巡ったけど、結局はそこのオーナーとの相性で行きつけが決まりました。

 

美容室・理容室もそうですよね。

 

結局は「誰に」が先で、「何を」は後からついてくるんです。

この経験から学んだこと

常に「中村さんにお願いしたい」と言われる人間になる

 

この経験があるから、私はお客様に対していつもこの「●●さんだからお願いしたい」と言われるようになってください、と伝えています。

 

参考までに、私がとても興味を持った考え方の動画を貼り付けておきます。

 

「ゴールデンサークル」

⇒ https://www.youtube.com/watch?v=F0fhcdbhzpo

 

この動画は私がお客様のインタビューをしていた頃よりしばらく後に知ったのですが、まさに私が意識していることが語られていました。

まとめ

いかがだったでしょうか?

 

起業時はワクワクでいっぱいですが、現実は大変なこともたくさんあります。

 

ただ、思うに創業オーナーは苦労を誰よりもしてきているこそ、精神的に強いんじゃないかと思います。

 

少なくとも、私の周りの創業オーナーは皆、メンタルが非常に強いです。

 

メンタルが強いから、しっかりとした軸をもって事業展開ができます。

 

ぜひあなたも起業時はいっぱい苦労してください(笑)

 

それがその後の経営に必ず活かされます。