ゼロ円起業の中村です。
今回は、
『独立開業時の税理士の選び方』
についてまとめてみます。
起業1年目はできるだけ自分でやること
これはいつも相談に来る方にお話していることです。
起業1年目はできるだけ自分で財務処理することをオススメしています。
なぜかと言うと、一度は自分でやってみないと、事業のお金の流れがまったくわからない経営者になってしまうからです。
経営コンサルタント時代、コンサルティングで代表者と話をする機会が多かったですが、自分の事業の粗利率や固定費、営業利益率がどれくらいかすぐに答えられない経営者の多さに驚きました。
毎月、税理士から試算表が届いているにも関わらず、ほとんど見てないという経営者もたくさんいました。
そんなことをしていては、事業の成長は見込めません。
なので、少なくとも1年目は自分でやることをオススメします。
独立開業時の税理士の選び方
1.直感を大切に
これは税理士選びに限らずですが、自身の【直感】は大切にしてください。
大抵の場合、直感は当たることが多いです。
税理士選びに当てはめると、
「なんか合わなさそう・・・」
「後々揉めそう・・・」
「なにかイヤな雰囲気を感じる・・・」
など、理由はないけど何となくマイナスを感じた場合は、基本その方との契約は控えたほうがいいです。
2.実績よりも人を見る
いくら実績が合っても人としてなってない人はたくさんいます。
「融資実行率90%」
とか
「顧客数5,000件超」
といった言葉に惑わされず、あくまでも人をみて判断するようにしましょう。
正直、実績はいくらでもごまかせます。
過去に金融ブラックの人でも融資を通せます、と豪語する税理士がいたので、お客様を紹介したことがありますが、結局は通常の融資の流れと変わらず、そのお客様も融資を受けることができませんでした。
あるいは、「うちはお客様に寄り添って親身に相談に乗ります」という税理士がいましたが、実際は月1回訪問に来るものの、ただ試算表を置いて帰るだけでこちらが相談しようと思っても「すみません、今日忙しいもので・・・」と毎回断られるというヒドいものでした。
3.ホームページでお客様の声が充実している
本当にお客様に支持されている税理士事務所は、大抵ホームページにお客様の声を掲載しています。
それも、担当者とお客様のツーショット写真がきちんと掲載されている事務所はお客様との信頼関係がしっかりしていると判断していいと思います。
4.顧問料は安すぎず高すぎず
東京の場合、毎月の顧問料の相場は2~3万円程度です。
それよりも安すぎる場合は、その分何かが欠けているということです。
記帳代行だけだったら、今は月1,000円も出せば色んな会社が記帳代行サービスを提供しているので、そちらに任せたほうがいいですね。
逆に高すぎる場合は、その内容をしっかりと確認してください。
例えば、毎月の経営コンサルティングも含めて月5万円という税理士事務所がありましたが、経営コンサルティングと言っても、結局は過去の数字を基に数字の側面でしか話ができない税理士でした。
経営にとって数字で事業を把握することは大切ですが、数字だけでない定性的な視点も同じくらい大切です。そこをきちんと理解していて、マーケティング戦略や人財育成などトータルでコンサルティングしてくれるのであればアリです。
理由があっての高い安いはアリですが、理由もなく価格が相場から乖離している場合は要注意です。
5.未来会計をしてくれる
税理士の仕事は、基本
●毎月事業のお金の流れを整理する
●決算業務を行なう
の2つです。
あくまでも【過去の結果】をまとめる、というのが本来の仕事です。
ただ、経営者が知りたいのは
『このままいったら年度末にはどうなるのか?』
『今の成長率で行くと、3年後はどれくらいの規模になるのか?』
『今期の税金はどれくらい納める必要があるのか?』
などといったことではないでしょうか。
こういう【未来の数字】をきちんと出してくれるのが【未来会計】です。
これまで数多くの税理士と会ってきましたが、これをやってくれる税理士はほんの一握りです。
過去の数字はあくまでも事業の結果に過ぎません。
結果を把握することは大切ですが、もっと大切なのは『事業の未来像』ではないでしょうか。
それをちゃんとわかっている税理士と付き合ってこそ、事業の成長スピードが早くなると私は考えています。
まとめ
今回は、独立開業時の税理士の選び方をまとめてみました。
・起業1年目はできるだけ自分ですべてやる
・税理士選びは
●直感を大切に
●実績よりも人を見る
●ホームページでお客様の声が充実している
●顧問料は安すぎず高すぎず
●未来会計をしてくれる
こういうことを意識して、税理士選びをしてみてください。
もしご自身で理想の税理士が見つからないという場合は、お気軽にご相談ください。