開業資金を用意する際、多くの人が「銀行融資」を受けます。

これから何回かに分けて銀行融資の流れについてお伝えします。

日本政策金融公庫の融資の流れ

おそらく、開業組の9割が申し込みをするのが「日本政策金融公庫(旧:国民生活金融公庫、通称「国金」)」です。

日本政策金融公庫は銀行の中で唯一の「政府系金融機関」です。
現在、国は起業を積極的に後押ししており、政策金融公庫の創業融資は基本「無担保・無保証人」です(※ただし、法人の場合は代表者保証が必須)。

融資の内容については、こちらをご参照ください。
⇒ https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html

融資の流れ

1.物件を仮押さえし、業者から見積を手配する

2.政策金融公庫のホームページより必要書類をダウンロード(政策金融公庫の窓口でも同じ書類をもらえます)

3.必要事項を記入

4.事務所所在地(個人事業主の場合は開業届に書かれた住所)の担当窓口に出向き受付をする

5.担当者と面談

6.融資の可否の連絡が来る

7.本契約を交わす

8.融資実行

大きくは上記の流れとなります。
少し詳しく見ていきましょう。

1.物件を仮押さえし、業者から見積を手配する

まず融資を受けるために事前にしなければならないのが、

●物件を押さえること
●見積もりを用意すること

の2つです。
店舗系の場合は、開業予定のテナントを仮押さえしておかなければなりません。
事務所系の場合も同様です。
自宅兼オフィスの場合は、特に何もしなくて構いません。

物件を押さえるといっても本契約をするのではなく「仮押さえ」をします。

仮押さえとは、手付金(数万円程度)を支払って、融資が実行されるまでの約1ヶ月~1ヶ月半ほど物件を他の人に借りさせないことをいいます。

仮押さえはあくまでも仮なので、期限が決まっています。
そのため、「ここでやる!」と物件を仮押さえしたらすぐに各種業者を呼んで見積もりをもらいましょう。

最低限必要な見積もりは、
●物件取得費(家賃、保証金、仲介手数料、(居抜きの場合)譲渡金額など)
●内外装工事代金
●厨房機器や什器備品などの設備投資
●広告費など

これらを準備した上で、融資の申込用紙に記入していきます。

次回は政策金融公庫に提出する書類の書き方についてお伝えします。